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物理学者にもスターウォーズのファンがいる [日記]

 科学関係の新書というと講談社のブルーバックスがまず思い浮かびます。手軽に最新科学に触れられて高校生の頃からよく読んでいました。しかし、数式はほとんど無く気楽な読み物であり、きちんと勉強するためには役に立たない物と思っていました。
 大学時代、授業中に「この本は良い本だよ、この著者はいつかノーベル賞をとるから」と推薦された本があります。それがブルーバックスの南部陽一郎著「クォーク」でした。大学2年の頃だったと思います。熱力学とか電磁気学といった古典力学でヒーヒーしてた時期ですから内容は難しかったですが、物理への勉強意欲を高めてくれた本でした。
 
 この手の本はブルーバックスばかりだったのですが、最近は他の新書でもちらほら見られます。村山斉「宇宙は何でできているのか」幻冬舎新書を読みました。一般向けのため、物質と波の二重性や、質量とエネルギーなどの量子力学・相対論の簡単な解説を交えながら最新の素粒子・宇宙論を解説してくれます。しらない間に科学はずいぶん進歩しているんだなというのが素直な感想でした。
 
 特に驚いたのが宇宙の膨張は加速しているというものです。昔習った相対論では、宇宙は膨張しているがそのうち収縮に転じるか、そのまま膨張するかで、それは全宇宙の質量で変わる。ニュートリノに質量があれば収縮になるし、ニュートリノに質量がなければ膨張だとか言われてました。それが加速して膨張してるというのです。しかも全宇宙の質量の96%はダークマターとダークエネルギーなどという訳の分からないものでできてるそうです。とんでもないことになってるんですね。
 
 どうでも良いことですが、気になったのがダークマター、ダークエネルギーという名前の付け方です。どうしてもスターウォーズのダークサイドを連想してしまいます。これは命名者がスターウォーズのファンだと睨んでいます。勝手な想像ですが。
 
 最近よく聞くiPS細胞というのがあります。人工多能性幹細胞というもので、Induced pluripotent stem cellsの略だそうです。なんでiPSのiだけが小文字なのかと不思議に思っていました。あるTV番組によると、発明者の京都大学山中伸弥教授が当時流行っていたiPodに影響をうけて頭のiを小文字にしたそうです。一流の研究者でも私たちと同じような発想をすることもあるんですね。
 
 京都大学の山中教授が1962年生まれ。この本の著者村山斉さんは東京大学数物連携宇宙研究機構(IPMU)の初代機構長で、1964年生まれ。自分と同世代の方がこうして活躍しているのを見ると、すこし寂しくもあります。


宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)

宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)

  • 作者: 村山 斉
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2010/09/28
  • メディア: 新書



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電車男。

君達もジュダイマスターに為ってフォースを使ってダークエネルギーを成敗するのだ。
by 電車男。 (2012-11-25 07:55) 

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