SSブログ

質量はどのように生まれるのか [日記]

 最近、いつも疲れています。仕事が忙しかったのも影響していると思います。そんなわけで勉強をやる気力がわきません。本当はただの言い訳で、気力がないから何をやっても疲れてしまうのかもしれませんが。
 
 少し勉強意欲をかき立てるため、手軽なブルーバックスを手に取りました。橋本省二「質量はどのように生まれるのか」。「宇宙は何でできているのか」に続き素粒子物理の本です。
 素粒子物理はその名前に反して粒子がたくさん出てくるし、内容も難しいため興味があるが敬遠している分野です。相対論、量子力学の話も避けるわけにはいかず、素人向けに書くのは難しいこともあるでしょう。そんななか、この本は頑張っていると思います。素粒子の話をしながら、その都度必要な相対論や量子力学の説明を加えできるだけ飽きさせないように工夫されています。面白く読むことができました。
 
 この本を読んでわかったのは、南部陽一郎の偉大さです。記念講演でワインバーグが
「すべては、南部陽一郎のこのアイデアから始まった。」と語ったように、至る所に南部さんの考えが絡んできます。本当に南部さんのノーベル賞受賞は遅すぎたようですね。
 
 それから物性理論的な発想がかなり使われています。真空の相転移とか超流動とかのアイデアが流用されてるんですね。ボーズ・アインシュタイン凝縮した粒子・反粒子に光速で走る粒子が対消滅を繰り返して行ったり来たりしながら、平均すると光速より遅くなり、質量を獲得する。うーむ、すごい考えだと思いながら、これは半導体理論の正孔(ホール)の考えと同じだなんて思いながら読んでました。
 
 本としては面白かったのですが、勉強意欲という意味では逆効果だったかもしれません。素粒子物理の面白さは伝わって来ます。ただそれを数式を使って理解するためには膨大な勉強が必要です。その知識の習得にかかる時間を考えると、無理だなと言う絶望感がわいてきてしまいます。
 
 ブルーバックスを読んでいると楽しいが、何も進まない。地道にファインマンを読んでいくのが、最終的には近道なのかもしれません。


質量はどのように生まれるのか (ブルーバックス)

質量はどのように生まれるのか (ブルーバックス)

  • 作者: 橋本 省二
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/04/21
  • メディア: 新書



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。